理化学研究所(理研)脳神経科学研究センター(CBS)は、2026年8月7日、高校生を対象とした「世界脳週間2026-夏休み高校生理科教室」を理研和光地区にて開催しました。
本イベントは、高校生の皆さんに最先端の脳科学に触れてもらい、研究者による講演や研究室見学を通して、脳科学や科学研究への興味を深めてもらうことを目的として開催したものです。当日は38名の高校生が参加しました。
はじめに、CBSの岡部 繁男 センター長が開会の挨拶を行いました。
開会の挨拶をする岡部 センター長
研究者による講演
続いて、思考・実行機能研究チームの宮本 健太郎 チームディレクターが「自己と他者について考えるこころのはたらきを自然科学で解き明かす」と題して講演しました。
講演では、私たちが日常生活の中で自分や他者についてどのように考え、意思決定しているか、心理学実験や脳活動計測研究の成果を交えながら紹介しました。また、参加者がスマートフォンを使った心理実験を体験し、自分自身の「こころ」の働きと脳との関係について考えました。
宮本 チームディレクターによる講演
研究室見学
講演終了後、参加者は少人数のグループに分かれ、CBSの研究室・研究施設を見学しました。グループごとに研究者から研究内容の説明を受け、実験装置や研究対象などを間近に見ながら、最先端の脳科学研究に触れました。
- 匂いを感じる脳のしくみ-魚の嗅覚行動を観てみよう-
吉原 良浩 チームディレクター(システム分子行動学研究チーム) - タンパク質のかたまりを調べ、神経変性疾患を知る、治す
田中 元雅 チームディレクター(タンパク質構造疾患研究チーム) - 脳に頼らない学習と記憶:脊髄回路の可塑性メカニズムの解明
竹岡 彩 チームディレクター(運動回路可塑性研究チーム) - 脳を数式で考える:計算論的神経科学への招待
吉田 健祐 特別研究員(数理脳科学研究チーム) - 見えない生命のしくみを「光」で見てみよう!
上 喜裕 客員技師(理研CBS-エビデント連携センター)
各研究室では、参加者が研究者の説明に熱心に耳を傾け、研究内容や実験手法、研究者を目指したきっかけ、大学での学びなどについて、さまざまな質問を寄せました。
システム分子行動学研究チームでの研究室見学
理研CBS-エビデント連携センターでの研究室見学
展示室「Brain Box」見学
最後に、CBSの展示室「Brain Box」を見学しました。参加者は、脳の構造や働き、CBSで行われている研究などについて展示を通じて学び、一日のプログラムを終えました。
参加者の声
参加者へのアンケートでは、「とても魅力的で面白く、引き込まれるお話でした。自分たちの行動が実験として分析できたことも面白かったです。」「先生自身のお話や、私たちへのメッセージをいただくことができて本当にうれしかったです。科学者になりたい、と思うきっかけになりました。」といった感想が寄せられました。
今回の理科教室が、参加した高校生の皆さんにとって、脳科学をはじめとする科学研究への興味を深め、将来の進路や研究について考えるきっかけとなれば幸いです。
