高輝度光科学研究センター(JASRI)加速器部門の田島 美典 研究員、理化学研究所(理研)放射光科学研究センターの田中 均 副センター長らの共同研究グループは、次世代放射光源のための入射用真空チェンバを開発しました。
光源性能の大幅な飛躍を目指す次世代リング型放射光源では、蓄積リングを周回するビームの強度を一定に保つトップアップ入射が必要です。このとき、ビームの入射に伴って一時的に蓄積ビームが振動すると、ユーザーにとっての輝度の低下を引き起こすため、利用実験に影響を与えない透明なビーム入射が必要です。特に、次世代光源では短いビーム寿命から入射頻度が高くなり、その上ビームサイズが1桁以上小さくなるため、一時的な振動も1桁以上小さくする必要があり、大きな課題となっていました。これを解決する要素技術の一つとなる、ビーム入射用パルス磁石の性能を渦電流によって乱さない、高性能のビーム入射用真空チェンバを新たに開発しました。
研究グループは、大型放射光施設SPring-8の大幅な性能向上と電力削減を同時に満たすグリーン大改修となるSPring-8-Ⅱ計画を視野に入れて、ビーム入射用パルス磁石のための真空チェンバを設計し、プロトタイプ機を製作して性能評価を行いました。磁場測定の結果から、SPring-8-Ⅱにおいて、ユーザーにとって透明なトップアップ入射を実現可能な性能を有することが確認されました。SPring-8-Ⅱ計画において使用する実機の詳細設計は現在進行中です。
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原論文情報
- DOI : 10.1103/vml2-pycy
報道担当
理化学研究所 広報部 報道担当
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