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2026年5月19日

理化学研究所
東京大学

新開発の鉛ビームで探る「宇宙の錬金術」の舞台裏

-レアメタル同位元素22種を新発見-

理化学研究所(理研)仁科加速器科学研究センター RIビーム分離生成装置チームの福田 直樹 技師、道正 新一郎 チームリーダー、鈴木 宏 技師、RIビーム基盤開発部の福西 暢尚 部長、櫻井 博儀 センター長、東京大学 大学院理学系研究科の北村 徳隆 助教、鈴木 大介 准教授、今井 伸明 准教授らの共同研究グループは、世界最高性能を誇る重イオン加速器施設「RIビームファクトリー(RIBF)[1]」の超伝導RIビーム分離生成装置「BigRIPS」[1]を用いて、新開発の鉛ビームを標的に衝突させて原子核を砕くこと(入射核破砕反応[2])で放射性同位元素(RI)[3]をつくる実験を行い、セリウム(原子番号58)からレニウム(原子番号75)にわたる範囲で、17種の中性子が極端に多いRIと5種の陽子が極端に多いRIの計22種類の新原子核を発見しました。

これまでRIBFでの重元素生成は原子番号92のウランビーム[4]が主役でしたが、今回、原子番号82の鉛ビーム[4]レアメタル[5]領域の生成に極めて有効であることを証明しました。これにより、宇宙の元素合成において長年の謎だった、レアメタルから鉛に至る合成過程に関わるRIを直接調べる研究への道筋がつきました。

特にハフニウム(原子番号72)とタンタル(原子番号73)では、中性子の極端に少ないものと多いものの両方を同じビームによってつくり出すことに成功しました。これは、鉛ビームがさまざまな中性子数を持つレアメタル同位元素の研究を劇的に加速することを示しています。

あなたの身体も宇宙で合成された元素でできています。今後は、金やプラチナを生み出すrプロセス[6]pプロセス[6]の解明など、われわれのルーツである「宇宙の錬金術」の舞台裏に迫る広大な原子核研究の新領域が開かれます。

本研究は『Progress of Theoretical and Experimental Physics』オンライン版(5月14日付)に掲載されました。

背景

物質の性質を決める「原子核」は、陽子と中性子の組み合わせで構成されていますが、その組み合わせは無限ではありません。陽子に対して中性子が多過ぎても少な過ぎても、原子核は形を保てずに壊れてしまいます。また、特定の数の組み合わせのときに、構造が特に安定化する魔法数[7]という現象があることも知られています。

私たちの生活に欠かせないレアメタルや金、そして地球に存在する安定元素の中で最も原子番号が大きいウランが宇宙のどこで、どのように誕生したのかという元素合成のシナリオ(元素合成過程[6])を解明することは、原子核物理学が長年挑み続けてきた最重要テーマです。その解明のためには、宇宙においてどんな原子核が存在できるのか、そしてそれらはどのような性質を持っているのかを突き止める必要があります。いわば、存在可能な全ての原子核を記した地図(核図表[7])を完成させることが、多様な元素誕生の謎を解き明かすための欠かせない指針になります。

この地図を完成させるため、世界中の研究機関が新しい同位元素の発見にしのぎを削っています。中でも、重元素合成の鍵を握るレアメタル領域の同位元素をつくり出すことが、現在の研究の最前線となっています。

しかし、RIBFで従来から使われてきたウランやカルシウムなどのビームでは、レアメタル領域の新しい同位元素を効率よくつくり出すことは困難でした。そこで共同研究グループは、レアメタル領域の生成に特化するため、鉛の原子核(208Pb)を大強度ビームとして用いるという新戦略を打ち出し、研究フロンティアへ踏み出すことに挑みました。この鉛ビームは、理研仁科加速器科学研究センター加速器基盤研究部の長友傑専任技師、森田泰之研究員、日暮祥英チームリーダーらのグループによって新たに開発されました注1)

研究手法と成果

共同研究グループは、理研のRIビームファクトリー(RIBF)において、光速の約70%まで加速した大強度の鉛-208ビームを、標的となるベリリウム(原子番号4)に衝突させました。この衝突によって鉛の原子核は激しく砕け散り、さまざまな種類の放射性同位元素(RI)の破片が生まれます。その無数の破片の中から、目的とする極めて希少なRIだけを、全長78.2メートルに及ぶ超伝導RIビーム分離生成装置「BigRIPS」(図1)を用いて精密に選び出し、その種類を同定しました。

超伝導RIビーム分離生成装置「BigRIPS」の図

図1 超伝導RIビーム分離生成装置「BigRIPS」

BigRIPSでのRIビームの生成は、二つのステージで行われます。まず第1ステージで、膨大な破片の中から中性子や陽子が極端に多い希少なRIのみを分離し、続く第2ステージで、それらが何の原子核なのか、1粒子ごとの識別(粒子識別)が行われます。今回発見した新同位元素は、1日に約4京回(約4×1016回)の鉛ビームとベリリウム標的の衝突を行っても、わずか10~100個程度しかつくられないほど珍しいRIです。それらを確実に見つけ出すため、原子核が装置内を飛ぶ速度や、磁場の中での曲がりにくさ(磁気剛性[8])を高精度で分析しました。さらに、最新鋭のキセノンガス検出器[9]を組み合わせることで、原子番号を高い精度で決定しました。その結果、原子番号で58番のセリウムから75番のレニウム、中性子数で60から126にわたる広い原子核範囲で世界最高水準の感度を持った新同位元素探索実験が実現できました。

本研究の鍵となった鉛-208は、陽子82個、中性子126個という、どちらも安定な数(二重魔法数)で構成された、極めて安定な原子核です。原理上、ビームとして使う原子核を砕けば、原子番号・中性子数が共にそれより少ない原子核は全てつくることができます。RIBFではより重いウランのビームも使えますが、今回はあえて「鉛」を選択しました。これまでのさまざまなRIビーム施設でのデータ蓄積から、今回狙ったレアメタルから鉛に至る領域の未知の原子核をつくるには、ウランを核分裂反応[2]させるよりも、鉛を直接砕く、入射核破砕反応の方が、より効率よく目的の原子核にたどりつけるという事前評価があったためです。この適材適所の加速ビームの選択が、新レアメタル同位元素22種の大量発見の決定打となりました。

実験の結果、セリウム(原子番号58)からレニウム(原子番号75)にわたる22種の新同位元素を発見しました(表1)。これにより、鉛-208ビームが安定な原子核から遠く離れ、陽子と中性子の数がアンバランスなレアメタル原子核をつくり出す能力が極めて優れていることが実証されました。特に注目すべきは、重いレアメタルであるハフニウム(原子番号72)とタンタル(原子番号73)の結果です。中性子の数が共に42個も異なり、核図表の両端に位置する同位元素を同じ鉛ビームからつくり出すことができました。これまで、中性子が多い同位元素と少ない同位元素は、それぞれ別のビームを使って研究をしていましたが、核図表の両端を一度に更新できたことは画期的な成果です。

左右にスクロールできます

新同位元素 原子番号 (Z) 質量数 (A) 中性子数 (N)
セリウム-118 (118Ce) 58 118 60
プラセオジム-120 (120Pr) 59 120 61
ホルニウム-179 (179Ho) 67 179 112
エルビウム-181 (181Er) 68 181 113
エルビウム-182 (182Er) 68 182 114
ツリウム-184 (184Tm) 69 184 115
ツリウム-185 (185Tm) 69 185 116
ツリウム-186 (186Tm) 69 186 117
イッテルビウム-188 (188Yb) 70 188 118
イッテルビウム-189 (189Yb) 70 189 119
ルテチウム-191 (191Lu) 71 191 120
ハフニウム-152 (152Hf) 72 152 80
ハフニウム-153 (153Hf) 72 153 81
ハフニウム-193 (193Hf) 72 193 121
ハフニウム-194 (194Hf) 72 194 122
タンタル-154 (154Ta) 73 154 81
タンタル-195 (195Ta) 73 195 122
タンタル-196 (196Ta) 73 196 123
タングステン-198 (198W) 74 198 124
タングステン-199 (199W) 74 199 125
レニウム-200 (200Re) 75 200 125
レニウム-201 (201Re) 75 201 126

表1 今回発見された新同位元素

今回発見された22種の新同位元素は、まさに「宇宙の錬金術」という舞台を支える知られざる影の立役者たちです。中性子が多い側の17種は、金やウランといった重い元素が誕生するrプロセスの合成経路のすぐ近くに位置しており(図2)、舞台裏で元素合成経路を決めるRIです。特にタングステン-198、199やレニウム-200、201は、中性子の数が魔法数126に接しており、これらがどのような性質を持つかが、どれほどのスピードでウランへと元素合成が駆け抜けていくかを決定付けます。また、中性子が少ない側の研究も、地球にわずかに存在する中性子の少ない安定同位元素の起源(pプロセス)という未解決の謎を解き明かす手掛かりになると期待されています。これらの新原子核は、いずれも、まさにその短い寿命で「宇宙の錬金術」を実現し、重い安定同位元素を私たちの目に触れる表舞台へと押し上げるのです。

本研究で発見された新同位元素を表した核図表の図

図2 本研究で発見された新同位元素を表した核図表

今回発見された22種の新同位元素を赤で示してある。緑で囲まれた領域はrプロセス合成経路の理論予想。

さらに、陽子が多い領域で見つかった4種の原子核、セリウム-118、プラセオジム-120、ハフニウム-152、タンタル-153は、最新の理論によれば、いずれも原子核として存在できるギリギリの境界線(ドリップライン[7])に位置し、陽子一つあるいは二つが同時に飛び出す、一陽子放出・二陽子放出[10]という、極限原子核特有の壊れ方をすると予想されています。これらは、陽子過剰なドリップライン上にある原子核がどのように壊れていくのかという、希少RIの安定性を探るための研究対象として大きな注目を集めています。

鉛ビームによる22種の発見を経て、日本が発見した新同位元素の総数は324種類に達しました(図3)。日本の累積発見数は英国を抜いて世界第3位となりました。さらに、日本が発見した新同位元素の多くが、今の人類が存在を知る原子核の最前線に位置していることにも注目です。2007年のRIBF稼働以来、日本の発見能力は飛躍的に向上しました注2~5)。実際、最近10年間に発見された新同位元素242種のうち、実に7割を超える174種が、日本の研究グループの成果であり、そのすべての実験は理研で行われています。この圧倒的な数字からも、理研のRIBFが世界の原子核研究のフロンティアを切り開く、唯一無二の拠点であることが裏付けられています。

日本で発見された同位元素を示す核図表の図

図3 日本で発見された同位元素を示す核図表

マイケル・テネソン博士らの「Discovery of Nuclides Project」の集計に今回の発見数を加えた結果を示している。日本での発見総数は324核種。最近10年で発見された新同位元素の報告のうち、71.9%が日本発となっている。黒色で安定同位元素を示し、黄色で放射性同位元素(RI)が示されている。灰色は理論予想されているが未発見のRIである。安定同位元素はベータ(β)崩壊に対して安定で、右上斜めに伸びる線に見えるので、β安定線と呼ばれる。RIを構成する陽子と中性子の数には限界(ドリップライン)があり、特に陽子(中性子)がこれ以上増やせない限界を陽子(中性子)ドリップラインという。破線の二重線は、原子核が特に安定になる陽子数や中性子数を示している(魔法数)。

今後の期待

今回の鉛-208ビームの開発と新同位元素22種の発見は、これまで実験が困難だったレアメタルRI領域への新しい道が切り開かれたことを意味しています。

これから共同研究グループは、発見された原子核の性質(寿命、質量、壊れ方)を詳しく調べていきます。それらの性質を一つずつ解き明かしていくことは、水素からウランに至る全ての原子核を一つのルールで読み解く、原子核構造の統一モデルという物質の究極の設計図を完成させることへとつながります。

それは同時に、私たちの身近にあるプラチナ、金やウラン、そして地球にわずかに存在する中性子が少ない安定同位元素が、かつて宇宙のどこで生み出されたのかという「宇宙の錬金術」の謎を解くことでもあります。ビッグバン、超新星爆発、そして中性子星の合体、宇宙で繰り広げられる錬金術の舞台の中で、RIという影の立役者たちがどのように振る舞って現在の物質世界を形づくったのか、本研究での22個の新同位元素の発見はそのミステリー解決の序章に違いありません。

共同研究グループは、これからも誰も到達したことのない原子核の存在限界へと挑み続け、まだ見ぬ核種を一つずつ丁寧に探り当てていきます。ここで磨き抜かれる「RI生成レシピ」こそが、私たちが存在するこの宇宙の起源という、深遠なる真理へと歩みを進めるための確かな道しるべになると信じています。

補足説明

  • 1.RIビームファクトリー(RIBF)、超伝導RIビーム分離生成装置「BigRIPS」

    RIビームファクトリー(RIBF)は理研が有するRIビーム発生装置と独創的な基幹実験設備群で構成される重イオン加速器施設。2基の線形加速器、4基の常伝導サイクロトロンと超伝導リングサイクロトロン「SRC」により、水素からウランまで全ての安定原子核を光速の約70%まで加速することができる(下図参照)。超伝導RIビーム分離生成装置「BigRIPS」は、SRCから供給された重イオンを装置入口に設置された生成標的に照射し、照射により飛び出してきた多種多様な放射性同位元素(RI)([3]参照)に対して大口径・高磁場の超伝導電磁石を使用してRIビームを生成する。第1ステージではRIの収集と分離を行い、第2ステージでは研究対象RIの純化と核種同定を行う。このような2段階の飛行分離手法によって生成確率の極めて小さなRIをビームとして実験に供給できる。

    RIビームファクトリー(RIBF)の鳥観図の画像
    RIビームファクトリー(RIBF)の鳥観図
  • 2.入射核破砕反応、核分裂反応
    入射核破砕反応は、高速に加速された原子核(重イオンビーム)が標的に衝突したときに砕け、複数の破砕片が速度を保って前方に放出される原子核反応のこと。この破砕片には、陽子過剰側から中性子過剰側まで広範囲な領域にわたるさまざまなRIが含まれるが、ビーム近傍のRIの生成確率が比較的大きい。一方、ウラン-238のような鉛よりも原子番号が大きいビームを標的に衝突させると、衝突でビーム原子核に大きなエネルギーが与えられて、二つの原子核に分かれる反応がよく起こる。この反応を核分裂反応といい、飛行中に起こるとビーム原子核の半分程度の質量を持つ中性子過剰RIが飛行核分裂片としてビーム方向に放出される。入射核破砕反応と核分裂反応では生成されるRIが異なるため、研究対象のRI核種に合わせて、BigRIPSではこれらの反応を使い分けてRIビームを生成する。
  • 3.放射性同位元素(RI)
    原子核はそれを構成する陽子と中性子の数によって分類される。たとえ同じ元素(同じ陽子数)でも、中性子数が異なる原子核が複数存在し、これらを同位元素(isotope)と呼ぶ。同位元素の間でもその寿命は大きく異なり、安定してずっと存在する同位元素を安定同位元素(stable isotope)、有限の時間で別の原子核に壊変する同位元素を放射性同位元素(RI:radioactive isotope)と呼ぶ。RIはそれを構成する陽子と中性子のバランスが大きく崩れたものが多く、安定同位元素に比べて陽子が多いものを陽子過剰RI、中性子が多いものを中性子過剰RIと呼ぶ。RIは全部で7,000種類以上あると予想されているが、そのほとんどはまだ実験で生成されていない。
  • 4.ウランビーム、鉛ビーム
    鉛は原子番号82番の元素、ウランは原子番号92番の元素。鉛は、紀元前7世紀ころにはすでに人類に利用されていたとされる、古くから利用されてきた金属の一つである。一方、ウランは1789年にドイツで発見された、地球に天然に存在する元素の中で最も大きい原子番号を持つ元素である。新しい同位元素をつくるためのビームとして、鉛とウランでは標的との衝突で起こりやすい反応が異なる。鉛では入射核破砕反応が起こりやすく、ウランでは核分裂反応が起こる確率が高い。
  • 5.レアメタル
    レアメタルとは、産業への利用価値が高いものの、埋蔵量が少ないまたは精錬が難しい元素の総称。全部で47種類ある。今回の新同位元素が発見された原子番号58から75までの元素はすべてレアメタルである(原子番号58から71まではレアアース(希土類元素17種類の総称)でもある)。
  • 6.rプロセス、pプロセス、元素合成過程
    自然界に存在する水素からウランまでの元素が宇宙初期や高温天体内で合成されていく原子核反応や壊変の連鎖を元素合成過程という。rプロセスは、特に鉄より重い元素の合成経路として提案されている元素合成過程であり、重い恒星がその一生を終えるときに起こる超新星爆発や中性子星同士の衝突によって引き起こされると考えられている。これらの天体現象では、大量の中性子の捕獲とベータ崩壊を繰り返してウランまでの重元素が短時間で合成される。地球上には中性子が少ない安定元素(p核)がわずかながら存在しているが、これらはrプロセスでは同位元素の合成はできず、その合成経路はまだ分かっていない。このp核を生み出す未解明の合成経路をpプロセスと呼ぶ。
  • 7.魔法数、核図表、ドリップライン
    核図表は縦軸に陽子数、横軸に中性子数を取った2次元の配置図で、同位元素の種類を示した原子核の地図である。RIを構成する陽子と中性子の数には上限と下限があり、その限界をドリップラインと呼び、特に陽子(中性子)がこれ以上増やせない限界を陽子(中性子)ドリップラインという。原子核には、特に安定になる陽子数や中性子数があり、魔法数と呼ばれる。安定同位元素の原子核で知られている魔法数は、2、8、20、28、50、82、126である。
  • 8.磁気剛性
    電荷を持った粒子が磁場中を運動するときの曲がりにくさを表す量。粒子の運動量(質量数と速度の積)に比例し、電荷数に反比例する。一定の磁場の下で、磁気剛性の大きな粒子は大きな軌道半径で、小さな粒子は小さな軌道半径で円運動をする。
  • 9.キセノンガス検出器
    キセノンガスを封入したガス検出器でイオンチェンバーとも呼ばれる。イオンが気体中で失うエネルギーを測定し、原子番号の識別に使う検出器である。新たに開発したキセノンガスを使ったイオンチェンバーでは、従来のアルゴンガス使ったときに重い元素で問題になったイオンの電荷状態のばらつきが抑えられ、原子番号を精度よく決定できる。
  • 10.一陽子放出・二陽子放出
    陽子放出過程は原子核が一つまたは二つの陽子を直接放出して安定化するまれな核壊変の形式で、極めて陽子過剰なRIでのみ観測されている。陽子が一つ放出される一陽子放出過程は原子番号が奇数のRIで観測され、一陽子が原子核に結合されるエネルギーが少しだけ負の場合にのみ起こる崩壊様式。一方、二陽子放出過程は、2002年に新たに観測された崩壊様式。原子番号が偶数のRIでのみ発見されており、原子核外では安定した原子核を構成しない二つの陽子が核内から同時に放出される特徴がある。45Fe、48Ni、54Zn、67Krの4核種のみがミリ秒以上の長寿命を持つ二陽子放出核として報告されている。

共同研究グループ

理化学研究所
仁科加速器科学研究センター
RIビーム分離生成装置チーム
技師 福田 直樹(フクダ・ナオキ)
チームリーダー 道正 新一郎(ミチマサ・シンイチロウ)
技師 鈴木 宏(スズキ・ヒロシ)
RIビーム基盤開発部
部長 福西 暢尚(フクニシ・ノブヒサ)
仁科加速器科学研究センター
センター長 櫻井 博儀(サクライ・ヒロヨシ)

東京大学 大学院理学系研究科
物理学専攻
助教 北村 徳隆(キタムラ・ノリタカ)
准教授 鈴木 大介(スズキ・ダイスケ)
附属原子核科学研究センター
准教授 今井 伸明(イマイ・ノブアキ)

本研究には、理化学研究所、東京大学、東京科学大学、早稲田大学、立教大学から総勢29名の研究者が参加しました。

研究支援

本研究は、日本学術振興会(JSPS)科学研究費助成事業基盤研究(C)「鉛周辺核領域に適したリアルタイム核種同定システム(研究代表者:道正新一郎、JP25K15768)」の助成を受けたものです。

原論文情報

  • N. Fukuda, S. Michimasa, H. Suzuki, Y. Shimizu, H. Takeda, Y. Togano, M. Yoshimoto, Y. Yanagisawa, K. Kusaka, M. Ohtake, H. Sato, T. Sumikama, K. Yoshida, S. Motomura, H. Baba, Y. Ichinohe, N. Kitamura, K.G.Tanaka, K. Kasai, D. Suzuki, N. Imai, R. Yokoyama, Y. Yamamoto, S. Hanai, Y. Funasaka, R. Tsuchiya, N. Matsuoka, N. Fukunishi, and H. Sakurai, "First Observation of Twenty-two Exotic Isotopes Using a 208Pb Primary Beam at RIBF", Progress of Theoretical and Experimental Physics, 10.1093/ptep/ptag082

発表者

理化学研究所
仁科加速器科学研究センター
RIビーム分離生成装置チーム
技師 福田 直樹(フクダ・ナオキ)
チームリーダー 道正 新一郎(ミチマサ・シンイチロウ)
技師 鈴木 宏 (スズキ・ヒロシ)
RIビーム基盤開発部
部長 福西 暢尚(フクニシ・ノブヒサ)
仁科加速器科学研究センター
センター長 櫻井 博儀(サクライ・ヒロヨシ)

東京大学 大学院理学系研究科
助教 北村 徳隆(キタムラ・ノリタカ)
准教授 鈴木 大介(スズキ・ダイスケ)
准教授 今井 伸明(イマイ・ノブアキ)

報道担当

理化学研究所 広報部 報道担当
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Email: media.s@gs.mail.u-tokyo.ac.jp

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