1. Home
  2. 研究成果(プレスリリース)
  3. 研究成果(プレスリリース)2026

2026年8月28日

神戸大学
理化学研究所
高輝度光科学研究センター

RASがんの増殖シグナルを"遠隔操作"で遮断する新戦略

-RAFの「形」を変えて幅広いRASがんを抑える低分子化合物を開発-

神戸大学 大学院医学研究科(当時)の島 扶美 教授らの研究グループは、同理学研究科の田村 厚夫 准教授、同医学系研究科の青井 貴之 教授、理化学研究所 環境資源科学研究センターの小山 裕雄 ユニットリーダー、同研究所 生命医科学研究センターの本間 光貴 チームディレクター、高輝度光科学研究センター(当時)の熊坂 崇 主席研究員らのグループとの共同研究により、がんの増殖に関わるRASシグナルを新たな仕組みで阻害する低分子化合物を開発しました。

多くのがんでは、RASタンパク質の異常により細胞増殖のシグナルが出続けます。今回開発した化合物は、RASそのものではなく、RASから情報を受け取るRAFタンパク質のRAS結合部位とは異なる部位に結合します。これによってRAFの構造が変化し、その影響がRASとの結合面に伝わることで、RASとRAFの結合が妨げられます。この「アロステリック作用」により、RASシグナルをいわば「遠隔操作」で遮断する新たな仕組みを明らかにしました。

本化合物は、KRAS、NRAS、HRASなどさまざまなRAS変異をもつがんに加え、既存のBRAF阻害薬に耐性を示す悪性黒色腫に対しても抗腫瘍効果を示しました。今後、幅広いRAS関連がんや薬剤耐性がんに対する新たな治療薬開発につながることが期待されます。

詳細は神戸大学のホームぺ―ジをご覧ください。

原論文情報

報道担当

理化学研究所 広報部 報道担当
お問い合わせフォーム

Top